こんにちは、らじおです。

 

久しぶりに音楽の話でも書いてみようと思います。

今日は、自分の中でかなり“罪深い”アルバムの話です。

 

それが

JAMES BLAKE / ジェイムズ・ブレイク

です。

 

このアルバムに出会ったのは、
仕事の都合で、いわゆる“北の国”に住んでいた頃でした。

自然が豊かで、空気もきれいで、
人によっては「いいところですねえ」と言うような場所です。

ええ、たしかにいいところでした。

 

ただ、ちょっと寒い。
そして、ちょっと孤独でした。笑

 

別に、毎日つらかったとか、人生に絶望していたとか、
そういう大げさな話ではありません。

でも今振り返ると、
あの頃の自分の中には、少しだけ空間みたいなものがあった気がします。

心の余白というか、
ぽっかりした静けさというか、
うまく言えないけれど、
少しだけ“音が入り込む余地”があったんでしょうね。

 

そんなときに出会ったのが、JAMES BLAKEでした。

初めて聴いたときの感想は、かなりシンプルです。

「なんだこれ?」

です。

 

でも、その「なんだこれ?」は、
拒否ではなく、完全に衝撃のほうでした。

 

当時、自分が持っていた音楽の地図には、
ああいう音はたぶん存在していなかったんです。

静かなのに深い。
隙間が多いのに、なぜか圧がある。
冷たいようでいて、急に体温がある。
電子音なのに、やたら孤独に近い。

 

今こうして書いていても、
やっぱりちょっと説明が難しいんですが、
あのとき確かに思ったんですよね。

 

「何これ? すごくない?」

って。

 

ちゃんと部屋の中で聴いているはずなのに、
感覚だけが少し別の場所へ連れていかれるような感じ。

音楽というより、
空気の奥行きを聴いているみたいな、不思議な感覚がありました。

 

そして、たぶんあの頃の自分には、
そういう音が入ってくるだけの“余白”があったんだと思います。

もしあれを、
忙しさと雑音でパンパンだった時期に聴いていたら、
「なんか難しいな」で終わっていたかもしれません。

 

でも、あの少し寒くて、
少し静かで、
少しだけ孤独だった時間の中で聴いたからこそ、
より強く刺さったんでしょうね。

 

そう考えると、
音楽との出会いって、
作品そのものの良さだけじゃなくて、
“いつ・どこで・どんな自分で聴いたか”
まで含めて完成するものなのかもしれません。

 

そして、ここからです。

ここから自分は、
ダブステップ周辺の世界に、じわじわ迷い込んでいくことになります。

いや、迷い込むというより、
半分遭難です。

気づけば、
「これはビートなのか?」
「この低音は音楽なのか、それとも地殻変動なのか?」
みたいなことを真顔で考え始めます。

 

でも、その入口にいたのがJAMES BLAKEだったのは、
今思うとかなり大きかった気がします。

派手にぶっ壊す感じではなく、
静かに、でも確実に、
こちらの感覚をズラしてくる。

あの感じが、本当に危ない。

大げさじゃなく、
自分の中で革命を感じたアルバムでした。

 

そして困ったことに、
こういう作品に一度出会ってしまうと、
その後しばらく普通に戻れないんですよね。

耳が少し贅沢になるというか、
感覚にちょっと別の基準ができてしまうというか。

ほんとうに、罪深い。

 

でも、そういうアルバムに出会えるから、
音楽を聴くのはやめられないんだと思います。

 

久しぶりの音楽ネタでした。

あの頃の土地の空気ごと、
ふっと思い出させてくれる一枚です。

ではまた。

ABOUT ME
らじお
40代半ば、一人娘の父です。 メンタル心理カウンセラー資格所持。 就職氷河期のあと、約10年ほど海外を放浪。 その頃から読み始めた自己啓発本は1000冊以上になりました。 二十数年続く自分探しの旅、今日ものんびり進行中です。